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今回はTREが得意とするストレス・トラウマの種類ついてお話します。

TREは元々、紛争など争いが起きている地域の人々の心身のケアツールとして開発された経緯があります。既存の心のケアにはカウンセラーなどの専門家が必要でしたが、TREは心理療法ではなく、体から自然に湧き出てくる振動を回復に使うボディワークなので、一対一の対話の必要がないシンプルな手法になっています。

このような開発背景から、TREが最も力を発揮するのは一時的なショックな出来事、一過性のストレスがかかった状況の後に起きた心身の不調からの回復です。一過性の強いストレスがトラウマ化したものは一般的にショックトラウマと呼ばれています。また、トラウマ化するまでではない日常のストレスマネジメントとしてのケアとしても長けています。

 

※日常生活に支障が出るような深刻なトラウマ体験、重度のうつなどの精神疾患、PTSDを発症している方などは、医師や心理療法などの専門家にまず相談が必要です。

 

ショックな体験からの回復と日々のストレスケアについて

①過去のショックな体験からの回復

一般的にショックトラウマ呼ばれるトラウマは一時的に強いストレスがかかる出来事があり、そのあとに食欲不振、不眠、情緒不安定、慢性疲労、体の痛みなどが出ていることを指します。また、このトラウマを抱えていると、小さい音にもビクッと過剰に反応したり、特定の場所や環境を避けるという行動などで現れることもあります。

このようなトラウマの要因になるものに、自然災害の被災、事故、ケガや手術、大切な人の突然の死などが挙げられますが、小さくは子供のころに通りすがりのおじさんに大きな声で怒鳴られた、犬に追いかけられた、怖いホラー映画を見たなども含まれるとわたしは考えています。もしかしたら、記憶に残っていないような出来事もあるかもしれません。

ショックトラウマは一過性の出来事によってもたらされた強いストレス・緊張状態の反応が体内に残っていることによるので、TREの震えによって、筋肉の緊張の緩和、余剰となっているエネルギーの解放、自律神経系を防衛モードから安心モードへ切り替えなどが起きて、心身のストレス・緊張状態のレベルが下がり、体の不調が軽減されると言われています。

暗闇と鏡への怖さ

トラウマというと大きな出来事や体験の後に残るものという印象が強いかもしれませんが、ささいな出来事でも人によってはそれがトラウマとして身体に記憶される可能性があるというお話をしたいと思います。

わたしの体験談になりますが、子どもの頃から真っ暗なところが怖くて苦手、夜に鏡を前にすると背後に誰かいるんじゃないかと怖くなる感覚を大人になってもずっと持ち続けていました。日常生活でさほど困ることではないので、暗くて怖いと感じたら明かりをつけ、鏡を見るときは背後をなるべく気にしないように対処してきました。

TREをはじめてしばらく経ったある日、暗闇に対する怖さ・鏡を前にしたときの怖さがいつのまにか消えていることに気がつきました。

実はその怖さが消えて初めて、もしかしたら幼いころに原体験があったのかも?と気がつきました。4才くらいのときに見たホラー映画、ご存じの方もいるかもしれませんが、キョンシー映画が怖くて母にしがみついていた記憶があります。他にも、テレビ番組の怖い話を見た夜に布団をかぶりながら寝た記憶が残っています。大人になってからも感じ続けていた空恐ろしい感覚は幼いころの体験とつながっていたのではないかと思います。

日常のありふれた出来事なので、まるでトラウマとは結びつかないと感じるようなことでしたが、それが身体記憶となって、長い間、影響受けていたことを発見したエピソードになりました。TREの振動中にこのことに関する記憶や感情は特に思い出していないのですが、体が自然と振動と共に過去の小さなトラウマをリリースしてくれたようです。暗い場所や鏡が怖くなくなったことで、無意識レベルで感じてたストレスから解放され、ニュートラルな状態に戻った感覚になりました。

 

さらにTREで、軽いフラッシュバックのような断片化した記憶のよみがえりがなくなった話もあります。よければどうぞ↓

・「昔の嫌な記憶が思い浮かばなくなった話」

 


②日々のストレスケア

次はストレスケアについてです。「トラウマ」とまではいかなくても、みなさんそれぞれ、日々ストレスを感じずに生きている方は少ないと思います。ストレスは、近い過去や現在進行形で影響を受けていると感じるもので、トラウマが身体の中に固まって残っているものだとしたら、ストレスはまだ液状で身体の中でうごめいているようなイメージです。

わたしたちがストレスを感じる要因には周囲の環境や人から受けるもの、自分ではどうすることもできない状況や出来事、自分の中のネガティブな思考・感情の増幅によるものなど様々です。

 

ささいなストレスでも長期化することで、肉体的・精神的な疲労を感じるようになります。体は元来、ストレスがあっても回復する力を持っていますので、体がそのストレスに上手く対処できているうちにケアすることが大切です。

TREの振動を出した後は、副交感神経が優位になるといわれているので、眠気を感じたり、リラックス・リフレッシュを感じる方が多いです。つまり、ストレスで興奮状態になっている自律神経系を鎮静化して体を休息モードへ導くことになります。また、TREは継続することで自律神経系のよりよいバランス状態を生み出すので、ストレスに強い身体へと導いていきます。

 

本当にストレスケアになるのかな?という疑問にお答えするためにクライアントからの声を集めてみました

 

TOP1:TREの後は、体が軽く感じる、スッキリした、穏やかさを感じる

軽い運動をしたあとのような感覚に近いと思います。家の中で15分の振動を出すだけで心地よい感覚を得られるのでお手軽です。

 

TOP2:睡眠の質が向上した、TREをやった日の夜はよく眠れる

これは私自身もよく感じることですが、眠りの質が上がります。ストレス状態にあると、寝つきが悪かったり、眠りが浅いことが多いので、よく眠れるって気持ちいいですよね。

 

TOP3:イライラ・怒り・不安・恐れなどを感じにくくなった

こちらはTREを1年以上続けられている方からよく聞かれる声です。TREを続けることで自律神経系が整うので、同じ出来事が起きたとしてもそれに反応する感情のアップダウンが穏やかになるようです。ストレスは実は周囲の出来事を引き金に、自分の中のネガティブな感情や思考がどんどん増幅してストレスの火に油を注いでいることが少なくありません。なので、自律神経系の最適なバランスを取り戻すことで、ストレスの火が小さいうちに消火できるようになるので、結果ストレスレベルを下げることにつながります。

わたしのところへいらっしゃるクライアントさんからは、今のところメンタル面にフォーカスした感想をいただくことが多いのですが、肉体的なストレスに対する緊張の緩和などもTREの有用性の中に入るので、今後いろいろな方とのセッションでまた感想をアップデートできたらいいなと思います。

 

おまけですが、地震や事故など突発的に起きたびっくりする出来事の後のストレスリリースにもTREは有効です。

また私の体験談になりますがよければご覧ください↓

・「小さい事故の後のTRE」

・「大きな地震の後に、手が震え始めた」

 

 

次回は、幼いころの養育者との関連で生じた「発達性トラウマとTRE」についてお話したいと思います。




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<セッションのご感想>

・身体がひとりでに動いてとても心地よかった

・こわばりのある体の部分が楽になった

・昔に大きなケガをした右膝に対する信頼感を感じることができた

・振動が通っていない身体の部分に意識を向けただけで体が動き始めて驚いた

・忘れていた昔の怖い・悲しいという感覚があったということを思い出した

・振動後に胸から口までの通りが良くなって呼吸がしやすくなった

・顔の緊張がゆるんだ

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