意識的な呼吸でこころを整える方法


この記事を書いた人

たじりなおこ

TRE(トラウマ&ストレス解放エクササイズ)で長年の悩みを解消できた経験から「TREをもっと広めたい!」という想いで活動中。2019年国際認定プロバイダー、2024年アドバンスプロバイダー取得。20代半ばからセラピストとして約7年間、解剖学に基づくメディカルマッサージ、フォーカシングをベースにしたカウンセリングを提供。2児の母。TREで健やかな毎日を♡ 
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わたしの感情が揺れたときにこころを整えている方法をお伝えします。

とても簡単な呼吸をするだけで、暴れ始めた感情や思考が落ち着くと思いますか?

答えはイエス!です。

しかし、私の場合はただ深呼吸をするだけでは穏やかな状態へ戻りませんでした。

ポイントは意識的な呼吸そのものを目的にすることでした。

 

では、さっそく手順を説明します。

みなさんもご自分がこころが揺れ始めたときのことを想像しながら

読み進めてみてください。

 

こころを整える呼吸

①こころが動揺した出来事の場所から離れる

その出来事に相手がいる場合は、できればその場を離れてください。

もし状況的に離れられない場合はこころの中で相手との距離を少しとるようにします。

感情が出てきたらすぐに始めることが大切なので、

ひとまず③のステップへ進んでいただいてもOKです。

慣れてきたら相手がすぐそばにいながらでもできるようになります。

 

②感情から意識を少し切り離す

例えば、悲しみや怒り、イライラなどが出てきたと感じたら

瞬時にその感情が膨れ上がっていくことにストップをかけます。

まずは「ストップ!」とこころの中で叫ぶことから始めてもいいかもしれません。

 

③呼吸のリズムをゆっくりにする

数を数えながら呼吸をします。

ゆっくり「いち、に、さん、し、ご…」とこころの中で数えながら息を吐きます。

ご自身の中で一番長い息を使うようにしてください。

すっかり吐ききったら、吸気へ移ります。

同様に数えながら息を吸います。「いち、に、さん、し、ご…」

数回繰り返しながら呼吸を最大限ゆっくりにしてください。

 

④呼吸に意識を向ける

ゆっくりな呼吸のリズムが安定したら

次はこころの中で「はく」と言いながら息を吐きます。

「はく~」でも「はく はく はく…」と繰り返しても構いません。

すっかり吐ききったら、

今度は「吸う」と言いながら息を吸います。

「すう~」もしくは「すう すとう すう すう…」どちらでも構いません。

呼吸に意識を向けながら繰り返し20分間続けます。

体から出たり入ったりする息に意識を集中させることがポイントです。

 

③ 20分間呼吸をすることに意識を注ぐ

全ての意識を呼吸のみに集中する力があれば③④のステップで

平常心へ戻ることができると思います。

しかし、多くの方の場合は呼吸に意識を向けつつも

頭の中では別の思考が働いている場合があります。

特に強い感情を抑えたり、どうにかコントロールしようという場合は

思考がグルグル働き続けていることが多いので

その感情は鎮まることはありません。

一時的に収まってもあとでぶり返してくることもあります。

 

ポイント

そこでこの呼吸をするときの大きなポイントは、

こころを整えること、感情をコントロールするために呼吸をするのでなく

「意識的な呼吸を20分間すること」にこころを定めることです。

動揺を引き起こした出来事、相手、ご自分の感情をひとまず脇に置くことが大切です。

そして、この呼吸をすることによって

意思の力が鍛えられるということを信じて行ってください。

そうすると、たとえ意識的な呼吸をした後でまた同じ感情でこころが揺れ始めたとしても

失敗にはなりません。

それを意識的に行ったことで、自己コントロール力が少しUPしたのですから!

何度もご自分の感情の揺れと対面しながら意識的な呼吸を用いていると、

次第に感情にのまれることが減っていくでしょう。

わたしの場合はこの意識的な呼吸を始めてから感情に振り回されることが激減しました。

 

まとめ

このようにして、わたしは日々感情が揺れ始めたと感じたら

意識を呼吸にもっていくように心がけています。

 

大きな揺れが起こった場合は、その出来事の場所から少し離れるといいでしょう。

こどもに対して感情が揺れたときは、

そのままお世話をしながら意識を呼吸にもっていくようにしています。

 

感情を抑制するためではなく、

自分の意思の力でこころの状態を選べるようになるための呼吸です。

みなさんも、ぜひ試してみてください。

 
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