行動したら早かった!母への手紙&ブレイクスルー


この記事を書いた人

たじりなおこ

TRE(トラウマ&ストレス解放エクササイズ)で長年の悩みを解消できた経験から「TREをもっと広めたい!」という想いで活動中。2019年国際認定プロバイダー、2024年アドバンスプロバイダー取得。20代半ばからセラピストとして約7年間、解剖学に基づくメディカルマッサージ、フォーカシングをベースにしたカウンセリングを提供。2児の母。TREで健やかな毎日を♡ 
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怖いことも一歩の勇気

わたくし事ですが、最近とっても大きなブレイクスルーを体験しました。

行動するって本当に大切!怖い怖いと言っていたものも勇気を出して一歩を踏み出すだけで現実は本当に変わりますね。その一歩を踏み出せる勇気が湧いてくるまで何十年もかかりました(笑)

どんな変化を体験したか、短く紹介したいと思います。どなたかの勇気の力になれますように。

過去のわだかまりの種が今に問題を引き起こす

こころのことを語っている身ではありますが、まだ未完了の感情の種を抱えていました。

それはズバリ、幼い頃に感じた「母に愛されていない」という感情。

カウンセリングなどを通して大部分は解消されていたので日常的には問題はありませんでしたが、大きなストレスを感じるときにこの種がうずくのです。

これがあることで

・世界から切り離されてひとりぼっちのような感じ

・ゆったり自分らしく、安心していられる居場所がない感じ

・この世界にわたしは存在している価値がないと感じる

・思い通りにならないことに対するイライラや怒り

・夫に対する理不尽な要求

など

心身の調子が崩れるとそのような心の模様がでていました。

TRE (トラウマ&ストレス解放エクササイズ) で気づいた明らかな欲求

TREプロバイダーさんのセッションを受けたときに「愛してほしい」「ギューっと抱きしめてほしい」という純粋な感覚が何度か出てきました。男性からの愛とかそういうたぐいのものではなく、赤ちゃんが母親に求める欲求と同じもののような感じです。言葉にすると気恥ずかしいですけどね (笑)

TREは心理的なアプローチではないので、これを掘り下げることはしませんが振動中や後に感情が湧き上がってくることがあります。

そして、愛して欲しいという欲求の一方で「わたしの中に安心感があるなんてうそだ、心地の良い自分になるなんて許せない。絶対に嫌!」とそれを受け取り拒否するエゴの強い主張も体験しました。

こころの奥に潜んでいる感情とエゴの主張。セルフエクササイズでも繰り返し出てきて、解消&統合には少し時間がかかりそうだなと感じました。

こころの天秤

満たされない思いがある一方で、それが満たされるのが怖い。もしくは、もしそれが満たされなかったときにさらに悪い結果を引き受けるのが怖い。という心の状態が現れてくるのはよくあることです。

今まで、自分自身を満たそうとさまざまなアプローチから取り組んできたのですが、根本のところでの変化が起きていませんでした。

それはおそらく、満たされていないと叫ぶインナーチャイルドを満たすことに意識を向けてきたから。なので、今回はTREの後半にでてきた葛藤「愛されているなんて嘘!そんなのありえない!」と言っている部分に焦点を当ててインナービジョンカウンセリングを自分自身で行うことにしました。

するとどうでしょう!

抵抗が出てくる出てくる(笑) 愛されていること、たくさん大切にしてもらっていることを認めてしまったら、この傷ついたわたしは一体どうなるんだ、わたしを傷つけた相手を許すわけにはいかない。

強情で頑固なインナーチャイルド。まるで剣を振りかざしてブンブンしている感じでした。自己防衛に必死なんですね。でも少しずつ、もうそんなに頑張らなくてもいいんだよ、大丈夫だよ。もうその気持ちを一緒に放り投げてみよう。となだめていると落ち着いてきてようやく…

目の前にいつだって差し出されていた愛をいらないと突き返していたのは「わたし」だということに気がついたのです。もらえていなかったのではなく、それを受け取っていなかったのは私…。

なんともアホみたいな話ですが、それを納得するまでに本当に時間がかかりました。

 

セルフカウンセリングでスッキリしたものの、夫にそのことを話すと、これまで何年もひとりでワークをしてきて変わらないんだから、お母さんに欲しいものを欲しいって話しておいでよという話になりました。

わたし「ええ~!そんなのできないよ~!ヤダヤダ!」

夫「まだ生きているんだし、近くに住んでるんだし、今やらなくていつやるの!」

わたし「そうですね、やってみます」

 

母への手紙

夫からの「母はわたしのことをどこまでも大切にしてくれている」という一言がわたしの背中を押してくれました。今まで自分の中でどうにかしようと思って取り組んできたことですが、ここは一歩外の世界とつながっていくことに決めました。ここまできたらやるしかない!わたしの中の何かが変わっていることに自分でも気がつきました。

直接母と話をするという一歩を踏み出せたのは、おそらく自分の中の葛藤が解けたからだと思います。欲しい欲しいと思っていたものはすでに与えられていて、それを受け取っていなかったのは自分なのだということに納得したので、もうそれに直面しても、傷つくことがないとインナーチャイルドがわかったからです。

今まで母に言えなかったことを手紙にたくしました。幼い頃の出来事から持ち続けてきている負の感情、欲しいと思っていたもの「愛しているよ~と言いながら抱きしめて欲しい」ということまとめて書きました。

思わぬ展開

手紙を読んだ母の反応は…

わたしの頭の中では、今までそんなこと感じていたのね…って涙ながらにハグ!みたいな絵を想像していたら大間違いで!

子どものころ、自分が親から愛しているよ~というのを受けたことがないから、その感覚がよくわからないんだよね~というあっさりした反応 (笑)

祖母も小さい頃にお母さんを亡くしているのでお母さんからの愛というものを受け取ったことがない。

おばあちゃんも、お母さんもその連鎖の中に入ってるんだよね。と母から。

そうか~と妙に納得してしまいました。

男気溢れる母は、その自分が育った環境に「しょうがない」と言って大人になったそう。なので、母親からの愛がほしい~と感じたこともあまりないそうなのです。

でも、もしわたしとハグし合うことで子どものころの気持ちが満たされるなら毎日やろう!と母から提案がありました。予想外の展開になりました。

絵にかいた餅、創造は想像を超える

家に帰ってから、スッキリしたような、なんか納得いかないような…?

よーくそれを見てみたら、思い描いていたものと違ったものが返ってきたのでそのギャップに納得していない自分がいました。

思っていた通りのものがもらえなかった!欲しかったのものと違う!とダダをこねている子どものような。

でもそれを深く観察したら、思い描いていたものは絵にかいた餅。実際には食べられない食玩を欲しい欲しいと言っていたことに気がつきました。今、手渡されたものは実際に食べられる味わえるものだったのです。

そのことがぶわ~とからだの中いっぱいに広がって、とても満たされた気持ちになりました。

その後

今でも実家にいったときは母とお互いをハグし合っています。母もなんだか嬉しそうに見えます。なかなかいいものですね (^^)

わたしの変化は「満たされていない感じがない」マイナスだったものがゼロ、もしくはニュートラルになった感覚です。今まで感じていた足かせのようなものがなくなって自由になり、そして安心・安定感が増しました。

勇気をふりしぼって伝えてよかった!陰ながらサポートしてくれた夫や友人たちに本当に感謝です。

もしかしたら、インナービジョンのセルフカウンセリングで自己解決したのでそこまでで十分だったのかもしれませんが、母と直接話をしたことで頭の中だけではない現実を肌身で感じることがきました。

このセラピーの世界にいると「自分を自分で満たす」ということがよく言われるのですが、わたしのこの体験から、まずは自分の中を整理してから実際に相手とつながることは変化を加速させるのではないかと感じました。

親子・夫婦関係で何かわだかまりを抱えていらっしゃる方におすすめです。まずは自分の中のわだかまりをクリアーにして、今までの想いを素直に伝えてみてくださいね。伝えるときに大切なことは贈り物のように渡すこと。そうすると相手は喜んで受け取ってくれるでしょう。

・相手を責めるような言葉は使わない。あくまでも自分の気持ちを中心に伝える

・相手の反応に期待しない。伝えることだけを目的に!(わたしは少し期待が残っていましたが。笑)

みなさんも、その一歩、踏み出せますように!個人セッションでこのようなご相談も大歓迎です(^^)

この記事の続き→「母への手紙 3か月後の変化」

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