変わりたいけど、変わることが怖い。その理由とそれを越えるステップ

TREを含め、他のボディワークやセラピーを受けようと思う方の多くは、現状のからだやこころに何か問題を感じて、自分を変えたい・変わりたいと感じていると思います。

でも、セッションが進んでいくとあるところで変わることへの「怖さ・不安」や「抵抗・許可が出せない感覚」などを感じる方がいるので、今回はそのことについてお話ししたいと思います。

わたし自身もカウンセリングやセラピーを受け初めのころに、変わる?「えー!ヤダヤダ絶対にヤダ!」と子供のような抵抗が出てきたり、身体反応の変化に身の毛がよだつような怖さを感じたこともあります。でもそれらをそのまま感じたり、受け入れたり、乗り越えたり、そのときその感覚に沿ったやり方で対応してきました。怖さや抵抗は自分を守ってくれいてるものがそこにあるということでもあるので、安心してその感覚を感じて、からだのリズムに合わせて変化していっていただけたらいいなと思います。

変わりたい。でも怖い、でもなんだか変わるのが嫌。

この感覚が出てきて立ち止まってしまうのは、感じてる問題について変化を起こそうといろいろ実践や努力をされている初心者の方に湧いてきやすい感覚だとわたしは感じています。

これからお話する内容はあくまでもわたしの見解なので、他の方から見たら全然違うという意見もあると思う内容なので参考として読んでみてください。

変わることに対する怖さ・抵抗にはいくつか種類があると思います。

①怖さ・不安に付随する感覚「変わってしまったら…」

・自分がいなくなってしまいそう

・自分が崩れてしまいそう

・どうなってしまうのかわからない(不安な気持ち)

②抵抗・許可が出せないに付随する感覚「変わることは…」

・相手が悪いのに自分が変わるなんて負けだ、不公平だ、まずは相手をどうにかしたい

・今までこれで頑張ってやってきたのに変わるなんてありえない(今までの自分を否定するような感覚に耐えられない気持ち)

・変わるなんて嫌、このままでいる方が安心だ

他にもパターンはあると思いますが、今思いついたのはこのような感じです。

怖さ、抵抗が出てくることは当たり前のこと

人には生きることが円滑に進むように体を一定の状態に保つ働き「恒常性:ホメオスタシス」と呼ばれる心身の働きがあります。

なので、肉体的、精神的に負荷がかかっていることがあったとしても、それを体の一部としてうまく日常生活を送れるように働いているんですね。恒常性を保てないくらいストレスなどが過剰になってしまうと、病気やケガ、日常生活に支障をきたすような出来事が体に起きてきますが、そうでない間はアンバランスであったとしてもある程度バランスが取れている状態になっています。

このバランスは取れているけど、なんだかアンバランスだと違和感に気づいたとき、人は変わりたいと感じるのかもしれません。でも、変わろうとするとせっかくなんとかバランスを保っているところに変化が加わるので、怖いですよね。違和感があったとしてもバランスが取れているんだから、触らない方がいい!って思うのもうなずけると思います。

ただ、ここで何もしなければ変化は起きてきません。もしかしたら何かのきっかけで運よく好転するような出来事が起きるかもしれませんが、自分の意志で動かせるチャンスがあるのであれば、それを活かすのもいいと思います。

怖さ・抵抗は体のどこが感じているのか?

この変わることへの怖さ・抵抗を受け入れる、乗り越えるにはまず体のどこが反応しているのかで対応は変わってくると思います。

◎思考が頭の中で怖がっている、抵抗している場合

これは、身体ではなく思考がマイナスなイメージを頭の中で繰り広げていることによるものなので、

思い切って行動を変えてみるという方法がひとつ。行動力、活力、元気があって、頭よりまず行動!ができる方に向いていると思います。怖いけど勇気を出して「エイヤっ」とやってみたら意外となんてことなかった。と拍子抜けするかもしれません。

行動に移す前にまずは自分の頭のグルグルを整理した方がいいという場合は、

「なぜ怖いのか?どうなってしまう感じがするのか?」と繰り返し自己問答をしていくきます。すると、怖いと感じる理由の“本音”が出てきますので、その本音の感覚をしっかり受けとめることができれば、安心感が生まれて、変わるといいことありそうかも♪というポジティブなイメージを抱けるようになります。思考が変われば、行動を変えることもスムーズになると思います。

もし、“本音”を受けとめても感覚が変わらないという場合は、感情や過去の経験、身体反応が混ざっている可能性が高いので次に進みます。

◎感情が怖いと感じている場合、身体的に怖さ・抵抗の反応が出る場合。

まずはこの怖さ・抵抗をそのまま感じてみます。あまりに感覚が強い場合はその怖さ・抵抗のど真ん中ではなく真ん中から少し離れたところを感じるようにします。その怖さや抵抗と一体化するのを避けて、客観的にそれを眺めるように、できれば優しく寄り添うように感じられると尚よいです。

その前に、もし怖いと感じている、抵抗をしている自分に対するジャッジメント、例えば怖いと感じている自分はダメだ、弱い、などの自己批判的な態度があったら、まずはその感覚にOKを出してください、ダメな人間だと感じてもいいんだ、弱いと感じてもいいだ、と。このときに注意していただきたいのは、ダメ人間さや弱さを肯定するでのはなく、あくまでもそういう風に感じている感覚にOKをだすことが大切です。そうすると、少しホッとする感じが出てくると思うので、そのホッとした感覚を基盤に、怖いと感じてもいいんだとOKを出して、その怖さに触れていくようにします。

この作業は無理のない範囲でやることが大切です。自分をプッシュする必要は絶対にありません。今のご自分が許容できる範囲でその怖さ・抵抗を感じます。嫌になったらいつでもやめてください。

そして、感じているとその怖さや抵抗の緊張感が次第に緩んで、気持ちが楽に感じられたり、体が緩んだり軽くなったりするのを感じられるかもしれません。自然と「ふぅ~」という深呼吸が出てくると、これは心身のゆるみのサインなのでよい感じです。1回でこの感覚に達することもあれば、少しずつ時間をかけて緊張感が抜けていくこともあります。場合によっては年単位の時間がかかるものもあるかもしれませんが、それは体が求める変化の時間ですので気長につきあっていくといいと思います。

どうでしょうか?少しでも怖さ・抵抗の感覚と距離が縮まって、緊張感が緩んだでしょうか?怖さ・抵抗の感覚が薄らぐだけで、なんか「変わった」と感じるかもしれませんし、「変わること」へ安心したステップが踏めるかもしれません。

ひとつのことに焦点を当てるだけでなく、全体を感じてその変化をみてみてください。

◎まとめ

変わることへの怖さ・抵抗についてお話ししましたが、読んでも???とわからない方、感覚がつかめない方も多いかもしれません。ただ、ひとつ明確にお伝えできるのは、変わりたいと思っているのに、変わることが怖いと感じたり抵抗が出てくるのはごく自然な反応で、それにとらわれなくても大丈夫ということ。そして、その怖さや抵抗もうまく対応していけば、自然と消えていくということです。

一度、この怖さや抵抗を通り抜ける感覚がつかめると、次に同じようなものを感じたとしても安心して新しい扉を開けるようになっていきます。もちろん時間がかかるものもあるかもしれませんが、ゆっくり少しづつ進んでいけばいいと思います。変化が起きても「自分」は「自分」で在り続けるので大丈夫。変化の後、ちょっとだけ新しくなった自分が続いていきます。

もし、ひとりで取り組むのに困ったらお気軽にお問合せください。何かお手伝いできることがあれば嬉しいです。

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