トラウマが生きづらさを生んでいるのかも?|Bookレビュー:「本気でトラウマを解消したいあなたに」

トラウマセラピーを専門にしている藤原ちえこさんの新刊が出たのでさっそく読みました。

藤原さんは米国で臨床心理を学び経験を積んだ方で、現在は日本で身体心理学に基づくトラウマ療法を提供している方です。身体心理学とは、以前であれば「心の病い」として扱われていたものを「身体がそれを記憶している」ということをベースに解放を促していくもので、TREともつながるところがあります。昨年の秋には札幌へ行って藤原さんのセッション受けてきました^_^ (そのときの記事はこちら)

連載を読んで号泣、わたしのトラウマ

実はわたし、この本のベースになったWEBマガジンの連載も読んでいたのですが、この連載を読んだだけでトラウマが解放されていく体験をしました。

わたし自身、TREに出会うまではトラウマとは大きな災害や虐待など衝撃的な出来事によって体験するものだと思っていたので自分とは無縁のことと感じていました。

しかし、TREを学び始めて身体と記憶、トラウマについての本を読んだり学びを深めていくうちに、普段の生活で感じている自分自身の違和感や感情の起伏などが幼い頃のトラウマ体験が発端になっているのかもしれないと思うようになりました。

中身を話しはじめると長くなるので省略しますが、そのうちのひとつに昔から自分のことを「みんなと違っていてどこかおかしい」「わたしは卑しい (相手に不快感を与える) 存在だ」と感じていたところがありました。常にそう感じているわけではないですが、心の奥の方で自分には20%闇の部分があって、みんとは本当の意味でつながれないんだという孤独感のようなものを持っていました。

なぜこのような感じをもっているのか、自分でも意味がわからず様々なセラピーも受けてみたのですが、変わることはありませんでした。

しかし、藤原さんの文章で一気にそれが解放されていきました。トラウマによって「自分は汚い」と感じている人がいるということ、でもそれは本人に非があるわけではなく、トラウマ体験によってもたらされたものだと書いてありました。(詳しくは本でどうぞ)

わたしは、この章を読みながら号泣しました。今まで説明ができなかった自分の感覚がここに書いてありました。そして、それがよくある身体反応だということも。わたしの心の緊張がスーッと抜けていった瞬間でした。

わたしの「自分はどこかおかしい、汚い存在だ」という自己意識を持つにいたった過去のトラウマとなるような出来事は記憶をたどってもはっきりしません。「もしかしたら」ということは思い浮かびますが、それは頭が考え出したことにすぎない感じです。

この号泣体験をしてから「自分は汚れている」と感じていた感覚が嘘のようになくなりました。まさかの体験でびっくりしました。

そして、本を購入して読んでいたらまたもや実際のクライアントさんのエピソードで涙。悲しいとか感動するといった感情が動く涙ではなく、うまく説明できないですが心身の深いところが震えるようなそんな涙が出てきました。(思考が及ばないので、グランディングの感覚に意識を保ちつつ体に任せてすっきり落ち着くまで泣きました)

もしかしたらその不調、過去のトラウマが関係しているのかも?

わたし自身を振り返って、日々いろいろありながらも基本的には大きな問題なく元気に過ごしていて、セラピーや心理療法には無縁。だけど、実は心の奥をみつめると何か違和感がある、ひっかかりがあるという人が世の中には少なくないのではないかと思います。普通に生活しているけど、小さな生きづらさを抱えたまま暮らしている。

トラウマというと大げさに聞こえるかもしれませんが、大きなトラウマ体験はなくても、もしかしたら幼い頃の小さな出来事がトラウマになっていて今の体に不調が出ている可能性もあるかもしれません。

もし心当たりがあるという方に読んでいただきたいおすすめの本になりました。

 

『本気でトラウマを解消したいあなたへ』藤原ちえこ著 (Amazon)

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

TRE
トラウマ・ストレス・緊張解放エクササイズ

TREを体験してみませんか?
運動が苦手な方でも簡単に、一度学べばご自宅でも続けていただけるエクササイズです。体に備わっている自己治癒力を引き出し、こころとからだの緊張を自律神経系から整えていきます。
慢性的な腰痛、体の痛み、疲労感、日々のストレス、軽度のトラウマ症状などの緩和に役立つとされています。

オンライン対応。全国どこからでも受けていただけます♪

目次