こころの傷は癒えるようにできている

 こころの傷は一生モノ?

「身体に閉じ込められたトラウマ」という本を読んでいます。

ソマティック・エクスペリエンス(SE)という重度のトラウマも扱えるセラピー手法についての本なのですが、その中で、人は生得的に収縮と拡張のリズムで不快感を軽減する機能が備わっているという旨のことが書かれていました。

例えば、悲しいことがあっても健全な状態であればやがてその悲しみは消えていきます。家族の死など一度では抱えきれない大きな悲しみの場合は、悲しみが押し寄せては静まり、押し寄せては静まりと波のような繰り返しをしながらやがて平静状態に落ちついていくはずです。同じような経験がある方も多いのではないでしょうか。

肉体的な傷も身体が元気な状態であれば自然に治癒していきますよね。

 

けれども、何かのきっかけでその緊張と弛緩のリズムが行われずに緊張しっぱなしになって固まってしまった状態がトラウマ状態と呼んでいるものなのだそうです。

 

これは、大きな事故や体験に限ったことではなく、幼い頃に両親から叱られたことや仕事での失敗、彼・彼女との別れなど日常的におこる出来事でも程度の差こそあれ同じような緊張状態をつくる可能性があると思います。

 

わたしもこれまで自分の心をケアを続けてきて(もはや、趣味みたいな感じですね。笑)おかげさまで、今では不快な感情に翻弄され続けることはほぼないのですが、まだ気になる過去の感覚や進行形で感じる不快感などがふと湧いてくることがあります。

 

この本を読んで気づきました。

今までわたしは自分の不快な感覚や嫌な過去の記憶や感覚に気づくと、この不快感を解消するためにワタシがなんとかしなければならない!と感じていました。

意識を介すことなく反射的に重い石を動かすように肩に力が入るか、逆にあまりに大きいと感じると無力感に襲われる感覚になっていました。

 

しかし、その不快感は本来であれば自然なプロセスを経れば自然に消えていくものだったのですね。ただ、なにかしらの理由で固まったままになってしまっただけ。だから、そんなに頑張る反応はしなくても大丈夫なんだ!と気づきました。

 

からだの自然治癒力を信頼する

ある不快感がこころの中にとどまっている時間が長ければ長いほど、それが固定化しているように感じられ、まるで永遠にそこに居座るのではないかという気さえして重たい気持ちになりますが、どれも道の途中で止まってしまっているだけなんですね。きちんと平常のところへ戻るように導くことさえできれば、その不快感はなくなっていくものなのです。

 

そのことに気づいたおかげで、気持ちがとても楽になりました。どうやら頭ではわかっていたつもりでも、深いところではいつもビクビク、これが変わらなかったらどうしようと怖がっていたのかもしれません。

 

あなたにも、あてはまることありますか?

これは無理かも~( ;∀;)と思えるような長くおつき合いしている不快な感覚でも、本来備わっている治癒力にそっと手を添えてあげるだけでこころが緊張から解放される道を再び歩み始めることができるでしょう。

 

話をするだけで、こころが軽くなる体験をされている方も多くいます。ひとりでは難しいと感じたら一度、個人セッションを受けにきてみてくださいね(^^)

 

参考文献


「身体に閉じ込められたトラウマ:ソマティック・エクスペリエンシングによる最新のトラウマ・ケア」(Amazonサイトへ)

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